2012年6月11日
第63期駒場祭委員会
東京大学教養学部学生自治会 御中
東京大学教養学部学生自治会におかれましてはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。平素より格別のご協力をいただき、誠に有難うございます。この度は貴団体の学生自治会規約改正により、駒場祭委員会規約の一部を改正する必要性があり、このような文書を差し上げている次第です。
1. 改正案
(改正前)
第九条
本会は、「駒場祭に関する自主規律」に基づいて、駒場祭の運営を行う。「駒場祭に関する自主規律」は、駒場祭に参加する企画の合意により決定され、自治会代議員大会で承認される。但し、合意の方法については本会が決定する。
(改正案)
第九条
本会は、「駒場祭に関する自主規律」に基づいて、駒場祭の運営を行う。「駒場祭に関する自主規律」は、駒場祭に参加する企画の合意により決定され、自治会自治委員会で承認される。但し、合意の方法については本会が決定する。
2. 補足
そもそも「自主規律」とは何かと言うと、文字通り「自主的に定めた規律」であり、学生が自主的に行っている駒場祭の運営に際して定めている根本的な決まり事、すなわち規律となっています。これは以下のような経緯で成立し、運用されることとなっております。
1986年以前は、委員会規約に「六項目確認書」というものがあり、これに基づいて駒場祭を運営してきました。しかし、これは規約の中で予め決められていて、その年毎に参加する学生自身が決定するのではない内容となっていたため、この方式は自主学園祭の規律としてふさわしくないということで改正されることになりました。
1987年、委員会規約が改正され、毎年「代議員大会」で自主規律を決定することになります。しかし、代議員大会での決定には、直接企画の意志が入るわけでなく、本当に駒場祭の決定プロセスとして正しいかどうかが議論されます。そして1997年、「自主規律というからには企画の意志が入るべき」という観点から再び規約は改正され、自主規律は駒場祭参加企画の合意を以てし、代議員大会で承認することを定義し直されました。また、同時に「企画の合意」の方法においては駒場祭委員会が決定することを定義され、以後委員会が自主規律制定の中心的役割を担うようになりました。
自主規律は1987年度の駒場祭から毎年定められていますが、規約にもある通り駒場祭委員会が単独で決めるものではありません。駒場祭は駒場生全体による学園祭ですから、駒場生全体、特に参加企画の意志を汲む必要があるからです。
前述の通り、自主規律制定には企画の「合意」が必要な訳ですが、例年駒場祭委員会では自主規律案を企画代表者会議で議論後、企画に対するアンケートをもとに、自主規律案を策定、企画の賛成投票により決定するというプロセスを経ています。このプロセスでは、企画の意見が反映され、正式な合意を得るため、正当性の面で瑕疵のないものと処断されています。今年も、この方法に則ります。
そのような参加企画の合意の下自主規律は決定され、教養学部全員が会員である自治会の最高意思決定機関である代議員大会で承認されていました。しかし、本年度より自治会の最高意思決定機関である代議員大会がほとんど行われなくなる結果、承認する機会が失われ、駒場祭の運営に密接に関係する自主規律の制定が危うくなっております。何卒改正案を認めていただきたく思います。
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