事実をゆがめる不当な非難:「東大教養自治会への介入」という攻撃について:日本共産党東京都委員会が声明(赤旗)

(2012年6月17日付)

東大教養学部学生自治会の全学連脱退とかかわって、前自治会委員長が「政党による学生自治会への介入」と日本共産党を非難し、一部の報道でもとりあげられています。この問題については、すでに6月13日に党東京都委員会が「事実をゆがめる不当な非難について」とする声明を発表しています。その要旨を紹介します。

日本共産党の学生党支部と党員は、学生自治会が、思想・信条の違いをこえて要求実現のために活動するという、自治会本来の目的・規約にそくして、発展するために力をつくすことを、何よりも重視して活動してきました。特定の政治的立場を押し付けたり、介入したりすることをきびしくいましめてきました。

学生党支部や学生党員がこうした活動にとりくむ際に、党東京都委員会は、学生の自発性や自主性を尊重しながら必要なサポートをおこなってきました。

前委員長は、そのすべてを「政党による学生自治会への介入」として非難しています。前委員長は、日本共産党員ではありませんでしたが、党に強い信頼をよせており、私たちは前委員長の求めにおうじて、または双方の了解のもとに、さまざまな意見交換をおこない、アドバイスをおこなってきました。前委員長は、そのすべてを「介入」として非難をくわえています。しかし、不当な介入にあたるような具体的事実をしめすことができていません。

前委員長が、委員長在任中の貢献としてあげている図書館の開館時間、シラバスの部分的改善、成績開示申請実施の検討を約束させたこと、震災の被災地でのボランティア活動にとりくんできたことなどのほとんどが、私たちと前委員長との意見交換のテーマだったものであり、それが学生のみなさんの議論と運動の結果、成果に実ったものでした。

前委員長との意見交換のなかで、批判的な意見をのべたこともありました。たとえば、学生自治会の規約で代議員大会の決定事項とされている予算を、自治委員会で修正した問題などです。これは、あきらかに理事会の規約に違反するものでしたから、私たちはそれを率直に指摘し、アドバイスしました。このどこが、不当な介入にあたるというのでしょう。どれもが、学生自治会が目的と規約にそくして発展するためのアドバイスであり、前委員長自身も自主的に、それが正しいと考えたからこそ、それを実行に移したのではなかったでしょうか。

なによりも重要なことは、学生自治会の方針は、正規の機関である常任委員会、自治委員会、代議員大会など、みなで議論して決めてきたことではないでしょうか。そのことは、自治会執行部の一員として活動してきた党外の方もはっきりとのべています。

前委員長がいう「政党による学生自治会への介入」は、事実をまったくゆがめるものです。それは、東大教養学部学生自治会の全体を「特定党派の支配下」におかれていたとおとしめることで、自治会活動の発展のために努力してきたすべての学生を傷つける行為にほかならないと考えます。

また、前委員長の立場にたてば、日本共産党の学生党支部と党員が、東京都委員会のサポートを受けることが、すべて「介入」として規定されることになります。これこそ、日本共産党という結社の自由な運営に対する「介入」という議論になるのではありませんか。

この議論は、結局のところ、日本共産党員は学生自治会の一員として活動するなということになります。これは、思想・信条の違いをこえて、要求実現のために力をあわせて活動するという学生自治会の基本原則の否定であり、学生のなかに分断をもちこみ、自治会を破壊する行為にほかなりません。


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